カルトリは診療の記録を扱います。取り扱う情報の重さに見合う設計を、機能より先に置いています。このページでは、現時点で実装している内容と、これから行う予定を分けて記載します。
1. 設計の原則
確定するのは 医師です
医師法第24条により、診療録の記載義務は医師にあります。カルトリが行うのは下書きの作成までで、医師が確認し確定した内容だけがカルテとして扱われます。この境界は、機能を追加する際にも動かしません。
診断・治療の 提案は 行いません
カルトリは記録の支援に限定した設計であり、鑑別診断の示唆、検査や治療の提案、重症度の判定は行いません。診療科ごとのプリセットについても、調整するのは用語と記載様式の範囲にとどめています。
誤りは、 起きる前提で 設計します
AIの出力には誤りが含まれます。カルトリは、根拠となる発言の提示、不明瞭な箇所の両論併記と要確認の表示、薬剤名の実在チェック、記載漏れの指摘によって、誤りが医師の確認を素通りしない構造を取っています。
2. データの 取り扱い
| 音声録音 | 文字起こしの処理が完了した時点で削除し、保持しません。 |
|---|---|
| テキスト化された記録 | 医療機関ごとに分離して保存します。他の医療機関から参照されることはありません。 |
| 文体の学習 | 医師が下書きを修正した傾向を学習しますが、学習の範囲はその医療機関の中に閉じています。患者さん固有の情報は学習の対象に含めません。 |
| 生成AIの利用 | 入力された内容を当該サービスのモデルの学習に利用しない条件のもとで利用しています。接続に用いる認証情報は当社が集約して管理し、医療機関側での取得・管理は不要です。 |
| 操作の記録 | 誰がいつ何を行ったかを記録します。院内での確認や監査にご利用いただけます。 |
3. アクセスの制御
- 医療機関ごとのテナントと、利用者ごとのアカウントで管理します
- 役割に応じて操作を制限します(たとえば、算定内容の確定は医師の権限でのみ行えます)
- パスワードには文字数と文字種の要件を設けています
- 通信は暗号化し、セッション情報の保護に関する設定を行っています
4. 患者の 取り違えを 防ぐ
診察の記録は患者マスタと紐づけて管理します。ORCA連携で患者情報を紐づける際は氏名の照合を行い、一致しない場合は処理を中断します。会計情報の送信は、医師が確定した内容についてのみ行われ、実在しないコードは送信できません。
5. 準拠の方針
当社は、医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(いわゆる3省2ガイドライン)に準拠することを方針として、本サービスを設計しています。商用提供にあたっては、国内リージョンでの運用、鍵管理サービスによる認証情報の保護、外部の専門機関によるセキュリティレビューの実施を予定しています。
※ 本サービスは現在テスト運用の段階にあります。ガイドラインへの適合性について第三者機関の認証を取得したものではありません。導入をご検討の際は、貴院の運用要件と照らして個別にご確認ください。
6. 責任の分界
| 医療機関 | 診療録の記載と確定、患者さんへの説明と同意の取得、アカウントの管理、院内の運用ルールの策定 |
|---|---|
| 当社 | 本サービスの提供と保守、取り扱う情報の安全管理、障害時の対応、脆弱性への対処 |
生成された下書きの内容について最終的に確認する責任は、診療録の作成者である医師にあります。この点は利用契約にも明記しています。
7. 脆弱性の ご報告
本サービスに関する脆弱性やセキュリティ上の懸念にお気づきの際は、お問い合わせフォームよりご一報ください。内容を確認のうえ、速やかに対応します。